はい、タイトルままですね。
今回は、眠れないときの睡眠薬について、薬剤師ならざっくりこれだけ覚えておけばいいんじゃない?という趣旨でお届けします。
睡眠薬概論
睡眠薬市場は大方がジェネリック医薬品ばかりになり、宣伝にお金をかけているのは先発メーカーばかり。
先発睡眠薬はもれなく売上が高い様子。
先発メーカーの睡眠薬はぼ~っとしてても勝手に情報が入ってくるはずです。
なぜなら、知ってほしいから。
■ルネスタ(2012.4発売):入眠障害に効果あり、非BZ系・超短時間型
■ベルソムラ(2014.11発売):入眠障害・中途覚醒に効果あり、オレキシン受容体拮抗薬
■デエビゴ(2020.7発売、売上はまだ厳しい様子):入眠障害・中途覚醒に効果あり、オレキシン受容体拮抗薬
後は、この辺りを覚えておけば基本知識としては十分かと。
■レンドルミン(般:ブロチゾラム):入眠障害に効果あり、BZ系・短時間型
不眠には4つのタイプがあって~とかは様々な媒体に掲載されているので割愛。
ただ、注意してほしいのはココから。
エムスリー(m3.com)のように無料でGETできる製薬会社発信の情報は少し疑う方が良いと思います。
発信データを作成していた立場から言わせてもらうと、
都合の良いデータを作るor見つける
これ常識です。
製薬会社は薬を売りたい→エムスリーにお願い(=課金)して掲載してもらう
ので、薬が売れるようなデータを掲載するに決まってます!
じゃあ、どんなデータを見れば良いのか
むやみに論文検索すると海外データがわんさか出てしまうので、この辺りを検索したいところ。
・日本の睡眠関連のガイドライン
・厚労省の研究データ
質の高い、真実の国内データをGETできるかと思います。
例:ガイドラインの掲載データを探す
睡眠薬に関しては、たまたまネットに落ちていた「睡眠薬ガイドライン」の序文
何かの手違いで誰かがアップしてしまった模様。
この序文に掲載されているデータだと、不眠の4つの型別 有病率にそれほどの差はみられない様子。
「日本人を対象にした不眠及び過眠症状に関する大規模疫学調査の結果(2005年)」
Excessive Daytime Sleepiness among the Japanese General Population - PMC
(ページ翻訳かければ日本語で読めます。)
例:医学雑誌を探す
インスタにも投稿してますが、私のイチオシは「治療」「medicina」。
こういう医学雑誌は1~2年毎に特集が繰り返されるのが特徴。
という訳なので、数年前の特集でも問題ありません。
(最近はコロナ関連の特集も組まれているはずなので、もっと昔でも問題ないかもしれません。)
睡眠関係の特集が組まれている号はこちら。
■治療
■medicina(大分古いけど、薬物療法以外は今読んでも何も問題ないと思います)
今回はどちらも2千円台、高いと感じるか安いと感じるかはその人次第。
交際費は確実に浮いてるので、買ってもらえないかボスと相談したいところです。
情報くれる製薬会社の社員や専門外のDrも知らない情報がたくさん掲載されています。
(特に製薬会社のMR、彼らは自社の薬に都合の良いことしか教えてもらってないので説明会の疫学資料とか真に受けなくてよくなるかなぁと。ただし自己投資しているスゴ腕MR様は除きます)