Amazonファーマシーってご存じですか?
一般用医薬品(OTC)を購入できるAmazon薬局のことです。
日本では実店舗が東京・大阪にありますが、ネット販売するうえで最低限の体裁を整えただけで、積極的な販売はしていない様子です。
参考:Amazonファーマシー
今回は、Amazonファーマシーと今後の展開についての薬剤師ニュースをご紹介します。
Amazonファーマシーって?

Amazonファーマシーの設立は?
日本では、一般用医薬品(第2類、第3類医薬品)の直販と、Amazonファーマシー勤務の薬剤師・登録販売者への電話相談サービス(年中無休:9:00~18:00)を、2015年9月より始めました。
第1類医薬品についてはネット販売が解禁されたのを受け、2017年より取扱いが始まっています。
アメリカでのサービス内容は?
アメリカでは、オンライン薬局を2020年11月より始めました。
処方薬や医薬品の購入・発送だけでなく、処方せん管理や保険登録などが可能で、有料のPrime会員ならば、2日以内の無料配達サービスや割引販売サービスを受けられます。
名前は同じ「Amazonファーマシー」でも日本とアメリカではサービスが異なるようですね(今のところは)。
Amazonファーマシーの今後の日本での展開
Amazonファーマシーの今後の展開は、薬局の調剤業務の外部委託が認められてしまうか否かが分岐点かと思います。
調剤の外部委託とは具体的に、処方箋を受け取った薬局が、調剤業務を、同一社内外を問わず高度に機械化の進んだ別の薬局などに委託できることを指します。
受託側で調剤した薬は、委託薬局経由で、あるいはそのままダイレクトに患者宅に配送されます。
参考:庄子育子が斬る! 行政ウオッチ
調剤業務の外部委託が認められれば、ピッキングなど薬剤師が直接行う必要のない業務は機械やバイトにまかせるなど薬剤師の介入を最小限にして、Amazon物流センターから送料無料で処方薬を届けることができるようになるはずです。
これは電子処方せんが解禁になってからのAmazonの動きが気になるところ。
電子処方せんの解禁は2023年1月の予定です。
2019年4月2日の厚生労働省通知より、調剤業務について、ピッキングと一包化は薬剤師以外の実施OKとなっています(0402通知)。
Amazon以外の一般企業(≠医療系)の展開

医療用医薬品の取り扱いに参入している一般企業は他にもあります。
今回は、大手の気になる企業についてご紹介します。
LINE
既にLINEドクターを導入してます。
ただ、LINEドクターに関しては、開業医とLINEユーザーを結びつけているだけです。
また、LINEで公式アプリを作成し、オンライン服薬指導に結び付けている調剤薬局もかなりの数あるようです。
独自で医者を雇ったりという動きはなく、あくまで「つなぐ役割」に徹しているようなので、LINE薬局はできなさそうです。
ヤマト運輸
2020年より処方薬のお届けと代金回収のサービスをセットにして売り出しているため、医薬品運搬のノウハウは習得済みです。
医薬品卸のアルフレッサと協力して様々な取り組みを行ってはいるようですが、あくまで運搬に徹している印象があります。
クロネコヤマト薬局はできなさそうです。
凸版印刷
どどくすり薬局を運営し、都内のファミリーマートで処方薬をうけとれるシステムを構築しています。
印刷業界の輸送ルートを駆使し、医療用医薬品業界に更に食い込んでいきそうですね。電子処方せん解禁後の動きが気になるところです。
必要とされる薬剤師になろう
誰もが知っている大手の調剤薬局を経験したことがありますが、末端の薬剤師まで在庫・売上といった店舗運営に関わる業務を強要され、肝心の薬の知識が身につかなかったことがあります。
その薬局でステップアップしたいならそれもありかもしれませんが、フロリードゲルが内服か外用かも知らないのに薬局長になれるような会社って・・・と思い落胆してしまったことも。
(ちなみに内服です。点数が大きく変わるので要注意!)
これから確実にAI化が進み、薬剤師の淘汰が進む中で、AI化の波に乗るか、もしくはAIでは対応できない所に価値を見出し、どちらにせよスキルアップすることが必須かと思われます。
調剤業務の外部委託が解禁!これからの薬局はどうなるの?現役薬剤師が徹底解説
オンライン服薬指導メインの求人について
オンライン服薬指導メインでの求人はとても少ないです。
求人があれば転職したいと思い探してみたところ、ファルマスタッフ だけがオンライン服薬指導メインの求人を提示してくれました。
(タイミング次第で他の転職会社でも紹介してもらえるとは思います。)
オンライン服薬指導はどのような形に落ち着くのかな~、日々アンテナを張り巡らし薬剤師ニュースをチェックしたいと思います。